コロナウイルスの影響が長引く中、これから日本に帰国しなけれならない、これから海外に渡航しなければならない。
そんな方々に入国後に待ち受けているのは、『隔離』です。
「隔離までの流れは?」
「どこで隔離できるの?」
「ほんとに全く外に出れないの?」
など不安がいっぱいですよね。
私もそんな一人でした。
私は2020年6月27日に台湾から一時帰国をし、日本にて14日間の隔離期間を過ごし、
同年8月29日の日本から渡航し、台湾にて14日間の自宅隔離をしました。
2回の隔離を経験した私が、日本と台湾での隔離を比較をもって『実際、隔離ってどうなの?』という疑問にお答えします。
空港に到着してから隔離先までの流れ
日本での場合【空港に到着してから隔離先まで】
紙の質問票に必要事項を記入します。
口頭で健康チェックや帰宅方法、滞在先、今後の注意事項の説明を受けます。
そしてPCR検査を受けます。
自宅隔離を行う場合は、家族または会社の人に送迎をしてもらう、または、自身でレンタカー手配をし帰宅します。
公共交通機関やタクシーの利用は認められていません。
日本に帰国した際の詳しい様子はこちらの記事をご覧ください↓
台湾の場合【空港に到着してから隔離先まで】
オンラインにて質問票に記入します。
渡航前にPCR検査は済んでいるので、空港に着いてからのPCR検査不要です。
自宅または知人宅で隔離をする場合はいづれか3つの手段で隔離先まで行きます。
- 家族または友人の送迎
- 防疫タクシー
- 自身の車を手配する
台湾の防疫ホテルを利用の方はこちらのサイトから探せます↓
https://taiwan.taiwanstay.net.tw/covhotel/(中国語)
台湾に入国した際の詳しい様子はこちらの記事をご覧ください↓
隔離中の流れ
日本の場合【隔離中】
毎日体温チェックをするようにと言われていたので、体温チェックをします。
しかし、1~7日目は何も外部からのチェックはありません。
隔離2日目に質問票に記入したメールアドレス宛に、PCR検査結果メールが届きます。
陰性であるなら、そのまま自宅待機を続けます。
隔離8日目以降に突然、厚生労働省から自動音声で毎日健康確認電話がかかって来ました。
この際の質問事項にはじめて体温について聞かれます。
「37.5度以上の発熱があるかないか」という質問について、「はい」または「いいえ」で答えます。
電話に出そびれたこともありますが、特に問題はありませんでした。
隔離9日目には市の保健所からも電話がかかってきました。
こちらは、自動音声ではなく、保健所の人と直接話し、健康状態の確認を受けました。
なるべく人との接触を避けるようにと言われていますが、食料品等の外出してよいとされています。
また、隔離先の条件などは特になく、家族と同居することも可能です。
ただ
-
- こまめな手洗いをおこなってください
- 十分の睡眠や栄養をとってください
- ご家族で体調が悪い方が発生した場合、周囲の型もマスクを装着し、接触する方を限定してください
との注意書きはあります。
また、罰金に関する記載は特にありませんでした。
また、体調悪くなった場合は、帰国者・接触相談センターに連絡し、滞在していた地域を伝え、指定された医療機関を受診するように指導を受けます。
日本での隔離に関して詳しくはこちらの記事をご覧ください↓
台湾の場合【隔離中】
隔離1日目に、警察から質問票に記入した自分の携帯電話番号宛に電話がかかってきます。
その際に、
-
- 滞在先住所の確認
- (友人宅が滞在先の場合は)友人の連絡先の確認
- 健康状態確認
- 「毎日午前10時に、その担当警察官あてにSMSで体温を送るように」
との確認や指示を出されます。
隔離2日目以降は、健康状態確認のSMSが毎日送られてくるので、自身の健康状態を報告します。
1~3の数字で健康状態を伝える形です。
また、隔離1日目に電話を受けた担当警察官宛に毎日体温を報告します。午前10時にSMSを送る形です。
隔離4日目には保健所の方が隔離先まで来ます!!。
私は友人宅に隔離していたので、来る当日に事前連絡が友人にいっていたそうです。
すると、支援物資をもってきてくれました。
- ティッシュペーパー
- マスク(15枚)
- 漂白剤(300ml)
- 石鹸
- 簡易体温計(「黒い部分を額につけて、37または38の表示がされた場合は、正式な体温計で測りましょう」と記載されています。)
- ドライフード5種(お粥やスープなど)
- 隔離期間の健康的な過ごし方の冊子(禁止事項というよりも、隔離期間を心身ともに健康的に過ごす為の内容が書いてあります。)
外出は一切禁止です。
ケータイによって所在地が追跡されており、登録地から位置情報がずれると、警察が来ると聞いています。(私はおとなしく隔離しているので、実際に体験していませんので、各自ご確認をお願いいたします。)
ケータイを持ち運ばなければいいことですが、いつ電話がかかってくるか分かりませんので、おとなしく隔離をするのが無難です。
また、隔離先として認められるには以下のような条件があります。
- 65歳以上または6歳以下の人、または持病を持った人が同居していないこと
- 帰国者本人が隔離をする部屋に、本人のみが使用できるトイレとシャワーがあること
- 食事を手配してくれる人がいること
つまり、完全に一人で過ごせる部屋が必要となります。
違反をした場合は罰金が取られます。最高100万元(約360万円)で非常に高いです。
実際に罰金360万円を科された人もいます。
台湾当局は23日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため自主隔離を義務付けられていた男がクラブへ遊びに行き、100万台湾ドル(約360万円)という高額の罰金を科されたと発表した。
新北市(New Taipei City)の侯友宜(Hou Yu-ih)市長は、自主隔離下にあるべき人が「大勢が集まる換気の悪い場所に行ったことが分かれば、中央感染症指揮センターへ送られ、罰金100万台湾ドルを科される」と述べた。
https://www.afpbb.com/articles/-/3274997 より
また、体調が悪くなったら、「すぐ担当者に連絡するように」と念をおして言われました。自分で病院に行ったら、罰金が科されるためです。
日本と台湾の隔離比較まとめ
日本 | 台湾 | |
質問票 | 紙に記入 | オンラインでスマホで記入 |
PCR検査 | 入国時 | 渡航前 |
空港から隔離先の 交通手段 |
|
|
自宅隔離場所の条件 | 明確な記載なし | 完全に一人で暮らせる部屋が必要 |
外部からの 健康チェック |
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|
支援物資 | なし | あり |
訪問 | なし | あり |
外出 | 食料品買い出し可 | 一切禁止 |
罰金 | 明確な記載なし | 最高100万元(360万円) |
位置追跡 | なし | あり |
日本と台湾の隔離を経験した私の感想
日本の隔離はどこで隔離しても大丈夫ですし、食料品の買い出しをしてもよいです。通勤や通学など表だった行動はできませんが、追跡もされていないので、外に出ることも可能でした。罰金は明確な記載もなく、隔離はあってないようなものに感じました。(私は一応おとなしく隔離してました。)
一方、台湾は隔離をする場所にも条件があり、また家族や同居人との接触もしないように、家の中での移動も制限されます。つまり、一つの部屋で過ごす必要があるということです。追跡もされており、罰金も高いため、本当に外に出ることができません。とても徹底しています。台湾の隔離の方が日本よりも厳しいですが、支援物資を届けてくれるなど、ちょっとうれしいこともあります。
それにしても、入国しても14日間隔離をしなくてはならないのでは、台湾に観光しに来るのは難しいですね。(そもそも、まだ観光客の入国も認められていませんが)はやく、このコロナウイルスが落ち着き、自由に行き来ができるようになることを願うばかりです。
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